FMDeveloperToolでFileMaker Serverへアップロードする方法【コマンド例付き】
皆さまこんにちは! よしです。
本記事では、Claris FileMaker Developer Tool(FMDeveloperTool)を使ってFileMaker Server へファイルをアップロードする方法を解説します。
FileMaker Serverへのファイルアップロードには、FileMaker ProやFTPなど複数の方法がありますが、コマンドラインで自動化できるFMDeveloperToolは、開発・運用の現場で非常に強力です💪
本記事では、初心者の方でも理解できるように、コマンドの使い方・パラメータの意味・実際のアップロード手順まで丁寧に解説します。
さらに、サーバ間転送や自動化の方法など、実務で役立つ活用方法も紹介します!✨
目次
FMDeveloperToolとは? FileMaker Serverアップロードの基礎知識
Claris FileMaker Developer Tool(FMDeveloperTool)は、FileMakerの開発や運用を効率化するためのコマンドラインツールです。
主に以下のような処理に対応しています。
- FileMaker Serverへのデータベースアップロード
- ファイル転送・デプロイ
- 暗号化・復号化
- 一貫性チェック
- 自動化スクリプトとの連携
他のアップロード方法との違い
FileMaker Serverへファイルをアップロードする方法には以下があります。
- FileMaker Proからアップロード
- RDP(Remote Desktop Protocol)で直接配置
- SCP(Secure Copy Protocol)で転送
- FTP (File Transfer Protocol)で転送
- FMDeveloperTool(本記事)
…など
その中でもFMDeveloperToolは、
- コマンドで実行できる(自動化可能)
- エラーが少なく安定している
- サーバ間転送にも対応できる
👉 「FileMakerのデプロイや自動化」をしたい場合に最適な方法です!
引用: https://support.claris.com/s/answerview?anum=000040031&language=ja
FMDeveloperToolでFileMaker Server へアップロードする基本コマンド
暗号化されていないファイルのアップロード
コマンド:
FMDeveloperTool --uploadDatabases <host_name> <FileMakerServer_username> <FileMakerServer_password> -database_pathlist <databases_name> -target_folder <ディレクトリ>
暗号化されたファイルのアップロード
コマンド:
FMDeveloperTool --uploadDatabases <host_name> <FileMakerServer_username> <FileMakerServer_password> -database_pathlist <databases_name> -target_folder <ディレクトリ> -encryption_key <暗号化パスワード>
👉 暗号化ファイルの場合は「-encryption_key」が必須です。
各パラメータ・オプションの解説
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| --uploadDatabases | データベースをアップロードするためのオプション |
| <host_name> | アップロード先となる FileMaker Server のホスト名、または IP アドレスを指定します。(例:192.168.1.10 や server.example.com) |
| <FileMakerServer_username> | FileMaker Server の Admin Console にログインするための管理者ユーザー名を指定します。 |
| <FileMakerServer_password> | 上記管理者のパスワードを指定します。 |
| -database_pathlist | アップロードしたいローカルのデータベースファイル(.fmp12)のパスを指定します。複数のファイルを指定することも可能です。 |
| -target_folder<ディレクトリ> | FileMaker Server 側のデフォルトデータベースフォルダ内にある、特定のサブフォルダに配置したい場合に指定します。指定しない場合は、デフォルトフォルダの直下に配置されます。 |
| -encryption_key | データベースが保存時に暗号化(EAR)されている場合、その暗号化パスワードを指定します。 |
| -ignore_certificate | SSL証明書の検証をスキップし、信頼されていない接続環境でもアップロードを許可します。社内テスト環境や localhost での実行時には必須のオプションです。 |
| -f | 確認プロンプトなどをスキップして強制的に(force)処理を実行します。バッチファイルなどで完全に自動化したい場合に非常に役立ちます。 |
※外部保存しているオブジェクトも丸ごと送信されます。
※暗号化されていないファイルはアップロードが完了すると自動でファイルが開きます。-automatically_open_db_offオプションを使うことで自動で開かないようにもできます。
※暗号化されているファイルは手動で開く必要があります。
※ファイルのパス(<databases_name>)やパスワードにスペースが含まれる場合は、ダブルクォーテーション("")で囲む必要があります。
※存在しないフォルダへのアップロードは失敗します。
【実例①】ローカルPCからFileMaker Server へアップロードする方法
ローカル環境からサーバへアップロードする基本パターンです。
コマンド
FMDeveloperTool --uploadDatabases <host_name> <FileMakerServer_username> <FileMakerServer_password> -database_pathlist <databases_name> -target_folder <ディレクトリ>
実行手順
- ホストターミナルを開く(Mac )
- 上記コマンドを実行
- FileMaker Server r(Dockerコンテナ内)のディレクトリを確認
👉 上記のようになっていれば成功です。
【実例②】FileMaker Server 間でファイルをアップロードする方法
サーバAからサーバBへ直接アップロードする方法です。
コマンド
FMDeveloperTool --uploadDatabases <host_name> <host_username> <host_password> -database_pathlist <databases_name> -target_folder <ディレクトリ>
流れ
- FileMaker Server A (Dockerコンテナ内)でコマンド実行
ファイル名「test1.fmp12」を送信 - FileMaker Server B(VPS)のディレクトリを確認
応用編:FMDeveloperToolでアップロードを自動化する方法
活用例①:バックアップ環境サーバへ定期バックアップ(BCP対策)
昨年のClaris カンファレンスのオープニングセッションでも、今後のBCP対策として「オンプレミスの FileMaker Server に「リモートバックアップ」や「スタンバイサーバ」といった機能強化をしていくとの発表がありました。
これらの機能は最新バージョンが対象となりますが、このFMDeveloperToolは単体でのインストールが可能です。そのため、BCP対策として、古いバージョンのFileMakerServerにインストールしておき、別サーバへのファイルを定期的にバックアップすることで、簡易的なレプリケーション環境の構築が可能です。
レプリケーションはデータをリアルタイム(または短時間)で同期・複製し、障害時にシステムを即座に引き継ぐ「継続性」に強みを持つ技術です。対してバックアップは、特定の時点(スナップショット)でデータをコピーし、誤操作やウイルス感染時に「過去の時点へ復旧」する技術です。
実行例:
1.FileMaker Server A で一定間隔バックアップする設定を行う。
2.FMDeveloperTool をサーバサイドスケジュールから一定間隔で実行。
4.FileMaker Server A から FileMaker Server B へファイルをアップロードする。
✅ 簡易レプリケーションとして活用可能
👉 FMDeveloperToolをサーバサイドスケジュールで実行する方法は、
「FileMaker Server上でFMDeveloperToolを動かす方法」もあわせてご覧ください。
活用例②:アーカイブとして別サーバへデータ保存する方法
画像ファイルや、過去の受注履歴などをアーカイブ化して、別サーバに保存するといった方法が考えられます。手順は次のとおりです。
この方法によりFTPの個別設定を行うことなく、安全にファイルを送信できます。
ぜひ一度お試しください。
✅ FTP不要で安全に転送可能
参考:
オープニングセッション(Claris カンファレンス 2025 : 21:46 前後よりBCP対策の説明あり)
環境情報
VPS:
FileMaker Serverバージョン:21.1.5
OS:Ubuntu22.04
Dockerコンテナ:
FileMaker Serverバージョン:22.0.2
OS:Ubuntu24.04
ホスト:
M1 Mac/Tahoe 26.0.1
まとめ|FMDeveloperToolで効率的にアップロードを自動化しよう
Claris FileMaker Developer Tool(FMDeveloperTool)を使うことで、FileMaker Server へのアップロードは大幅に効率化できます。
特に以下のような場面で効果を発揮します。
- 手動作業の削減
- サーバ間転送
- バックアップ自動化
- 運用の安定化
最初はコマンドに慣れる必要がありますが、一度設定すれば再利用・自動化が可能です!
ぜひ本記事を参考に、FMDeveloperToolを活用してみてください✨
🔗参考資料
🎥Claris公式 ヘルプ
LClaris FileMaker Developer Tool
L名前を付けて XML として保存
✏️関連記事のご紹介
●前回の記事前編
LFileMaker Server 上でFMDeveloperToolを動かす方法【シェルスクリプト実行】
●システムスクリプトの基本的な設定手順についてはコチラ!
Lサーバー上の別のセッションでスクリプトを実行
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LClaris FileMaker Server 19.3.1 〜帰ってきたログビューア
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LFileMaker開発者が知っておくべき「OData」活用法:Data APIとの違い(基本編)
🌐 サポータス公式サイト(ソリューション紹介)
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