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FileMakerからLINEに通知 その1

Messaging API
参照 : https://developers.line.biz/ja/services/messaging-api/

「LINE Notify」は2025年3月31日をもってサービスを終了することを発表しました。
* https://notify-bot.line.me/closing-announce

FileMakerの「URLから挿入」を使用してLineに通知を送っていた方は、代替方法を検討しなければなりません。LINEでは、Messaging APIの利用を検討するよう呼び掛けています。

そこで今回は、FileMakerからLINEに通知を送信してみたいと思います。

LINEに通知を送る方法には

  • LINE Notify
  • Messaging API
  • n8n

などがありますが、LINE Notifyが使用できなくなりますのでMessaging APIを使用する方法についてみていきたいと思います。

 FileMakerから通知をするために必要なもの

  • Messaging APIを使用できるようにする
  • チャネル(LINE Developer画面で作成する)
  • チャネルアクセストークン
  • (LINE Developer画面のMessaging API設定画面で発行して控えておく)
  • Webhook URL (Claris Connectを利用する)
  • 送信先のユーザID(FileMakerでユーザIDを取得する)

 Messaging APIを使用する手順

ドキュメントが公開されているのでそれに従って作業をすすめていきます。
Messaging APIを始めよう

Messaging APIを使用するためにはLINE Business IDが必要となります。まずは、LINE Business IDを作成して下記の必要なものを設定または取得していきます。

  • LINE Business ID 作成
  • 新規プロバイダー作成
  • LINE公式アカウント作成
  • Messaging APIを有効にする
  • チャネル作成(最初は新規プロバイダー作成と同時に作られる)
  • チャネルアクセストークンの発行
  • 友だち追加

LINE Business IDを作成

LINE Business IDに登録してLINE公式アカウントを作成します。

https://developers.line.biz/console/ から「アカウントを作成」ボタンを押します。

LINE Business ID アカウントを作成

「メールアドレスで登録」にすすみます。

LINE Business ID メールアドレスで登録

メールアドレスを入力して「登録用のリンクを送信」を押します。

LINE Business ID 登録用のリンクを送信

入力したメールアドレス宛にメールが届くので「登録画面に進む」を押します。

LINE Business ID 登録画面に進む

名前とパスワードを入力して「登録」ボタンを押します。

LINE Business ID 登録

確認画面で内容を確認して「登録」ボタンを押すと、LINE Business IDのアカウントが作成されます。

新規プロバイダー作成

LINE Business IDのアカウントが作成されると、自動的に「LINE Developerコンソール」の画面に移動します。

LINE Developerコンソールとは、LINEプラットフォーム上でサービスを開発・管理するためのものとなります。ここで、Messaging APIの機能を使用するためのアカウントの登録をします。

「開発者名」、「メールアドレス」を入力して、同意にチェックをしたら「アカウントを作成」ボタンを押します。

LINE Developers コンソール アカウントを作成

プロバイダーを作成する画面に切り替わりますので「新規プロバイダー作成」ボタンを押します。

LINE Developers コンソール 新規プロバイダー作成

プロバイダー名を入力して、「作成」ボタンを押します。

新規プロバイダー作成

LINE公式アカウントを作成

Messaging APIを使用するためにはチャネルを作成する必要があります。「Messaging API」を押します。

チャネルとは、プロバイダーのサービスで利用するための通信路です。チャネルの情報を使うことで、Messaging APIの機能を利用できます。チャネルは作成したプロバイダー内に複数作成することが可能です。

チャネル設定 Messaging API

*チャネルを作成することによりLINEボットが作成されます。Messaging APIがボットを操作することでLINEに通知したりすることが可能となります。

チャネルを作成するためにはLINE公式アカウントが必要となる画面が表示されますので「LINE公式アカウントを作成する」ボタンを押します。

Messaging APIチャネルの作成 LINE公式アカウントを作成する

LINE Business IDのアカウントを作成したのに、さらにここでアカウントを作成するのかと戸惑いましたが、ひとつのLINE Business IDで複数の公式アカウント管理画面やLINE Developersコンソールなどを管理するためとなります。

LINE Business IDでログイン画面に移動するので「ログイン」ボタンを押します。

LINE Business ID ログイン

「SMS認証を行う」ボタンを押します。

SMS認証を行う

電話番号を入力して、「SMSを送信」ボタンを押して記載の通りに認証をおこないます。

SMS認証が済めば、LINE公式アカウントの作成画面に移ります。

LINE Business ID サービスに戻る

ログイン情報を入力します。メールアドレスは登録に使用したものが表示されてるのでそのままにします。

LINE公式アカウントの作成

必須項目を入力して「確認」ボタンを押します。入力内容の確認画面で問題なければ「完了」ボタンを押します。

下記のような画面が表示されれば、LINE公式アカウントの作成完了です
「LINE Official Account Managerへ」ボタンを押して次の画面でLINE Business ID画面で再度ログインします。

LINE公式アカウントが作成されました。LINE Official Account Managerへ

規約に同意画面が表示されるので「同意」ボタンを押しして先にすすむと、「LINE Official Account Manager」画面が表示されます。

* LINE Official Account Manager」とはLINE公式アカウントを管理するためのツールです。このツールを使用することで、企業や個人がLINE上で公式アカウントを通じて顧客とコミュニケーションを取ることができます。

Messaging APIを有効にする

LINE Official Account Manager画面の右上の「設定」ボタンを押します。

左から「Messaging API」を選択します。

アカウント設定 Messaging API

「Messaging APIを利用する」ボタンを押します。

Messaging APIを利用する

作成したプロバイダー名を選択して「同意する」ボタンを押します。

「名前」と「メールアドレス(登録に使用したものと同じ)」を入力して「同意する」ボタンを押します。

プロバイダーを選択 同意する

必要に応じて「プライバシーポリシー」と「利用規約」を指定して「OK」ボタンを押します。

プライバシーポリシーと利用規約

内容を確認して「OK」ボタンを押します。

Messaging APIを利用

以上でMessaging APIが利用可能となりましたので次はチャネルの設定画面でチャネルアクセストークンの発行をします。

チャネルアクセストークンの発行

チャネルアクセストークンとは、チャネルを操作するための本人認証手段として使用されるものです。

Messaging API画面下の「その他の設定はLINE Developersから行えます。」を押して「LINE Developers」に移動します。

Messaging API LINE Developers

LINE Developersの画面に移動するので「コンソール」ボタンを押します。

LINE Developers コンソール

左の一覧から作成したプロバイダーを選択します。

コンソール プロバイダー

チャネルの設定をしていきますので、作成されたチャネルを選択します。

チャネル

 チャネル

プロバイダー作成と同時にチャネルも新規で作成されます。必要に応じてチャネルは追加していくことが可能です。

チャネルとは、プロバイダーのサービスで利用するための通信路です。チャネルの情報を使うことで、Messaging APIの機能を利用できます。チャネルは作成したプロバイダー内に複数作成することが可能です。

*こられの操作によりLINEボットが作成されます。Messaging APIがボットを操作することでLINEに通知したりすることが可能となります。

「Messaging API設定」を選択します。

Messaging API設定

画面を下にスクロールして、「発行」ボタンを押します。

チャネルアクセストークン

発行されたチャネルアクセストークンはコピーボタンを押して控えておきます。再発行すると値が変わってしまうので注意してください。

チャネルアクセストークン コピーボタン

*Claris FileMaker Pro のスクリプトでLINEにメッセージを送信する際に使用します。

以上でチャネルアクセストークンの発行ができました。次は友だち登録用のQRコードについてみていきます。

友だち追加

同じ画面の上にあるQRコードも控えておくようにしてください。メッセージを通知したい送信先に「友だち登録」してもらうために使用します。

Messaging API設定

テストのため自分のLINE友だち登録してみたくなるところですが、この時点ではまだ友だち登録しないでおきます。Claris Connectの設定ができたのち登録します。

*各自のスマホのLINE では作成されたボットを友だち追加することになります。

最後に

ここまででLINEの「Messaging API」に関する設定をみてきました。

実は、先ほどのQRコードを友だち追加してもらうと、Claris  FileMaker Proから友だち追加されたLINEのユーザに一斉に通知をおくることが可能となります。

ただし、個々のユーザに対して通知をするには「ユーザID」を知る必要があるのですが、スマホのLINEの設定をみてもユーザIDはのっていません。(設定のプロフィールにあるIDは「LINE ID」で、ユーザIDとは異なります。)

ユーザIDを知るにはWebhookを受信できるサーバ(またはしくみ)を用意して、そのWebhookを利用して取得する必要があります。

Messaging APIのWebhook

LINEのMessaging APIにおけるWebhookとは、特定のイベントが発生した際に、外部のサーバに自動的に通知を送る仕組みです。具体的には、ユーザがLINE公式アカウントにメッセージを送ったり、友だち追加をしたりすると、その情報が事前に設定されたWebhook URL(外部サーバー)にHTTP POSTリクエストとして送信されます。

そのためにここでは、Claris Connectを利用します。それについては次回お届けする予定です。

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ひみつ

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