第2回〜 Claris Connect とAsanaの連携〜
今回の開発者ブログは Claris Connect シリーズです。
今日はワークマネジメントプラットフォームの「Asana」との連携を取り上げたいと思います。 世界的に利用ユーザー数が伸びている Asana は、タスク管理ツールでもプロジェクト管理ツールでもない、ワークマネジメントプラットフォームという一つ上のレイヤーに位置するツールです。このAsanaと連携させることで、プロジェクト管理をよりシームレスに行うことができるので、 FileMaker を使ってチームプロジェクトを管理されている方は必見です。
Asanaとは
Asanaはプロジェクトとタスク管理を行うためのSaaSです。ユーザがプロジェクト毎、チーム毎でそれぞれのタスクの進捗と全体像の把握できます。それ以外の機能しては、Asanaは他のサービスと連携することも可能です。
Asanaに4つのプランがあり、金額と機能等の比較表は下記になります(*1)。プランの支払方法は年一括支払も月額も可能です。
プラン名 | Basic | Premium | Business | Enterprise |
料金・月 | 無料 | 1,200円(年間) 1,400円(月間) | 2,700円(年間) 3,300円(月間) | お問い合わせ |
機能 | 無制限のタスク | タイムライン | 承認リクエスト | データのエクスポートと削除 |
最大 15 人のチームメイトとのコラボレーション | ルール | カスタムルールビルダー | 添付ファイルのコントロール | |
無制限のファイルストレージ | 無料ゲスト数無制限 | Salesforce、Adobe Creative Cloud、Tableau、Power BI との高度な連携 | 優先サポート |
(2021年7月現在)
プレミアムプランになるとタイムラインやゲスト数の制限がなくなります。ビジネスプランにすると承認リクエストは可能になります。他のサービスの連携も簡単にできます。エンタープライズではエクスポート機能や添付ファイルのコントロールもできます。
Asanaとの連携方法
Asanaとの連携方法は基本API連携になります。 FileMaker で連携する方法は「URLからの挿入」スクリプトステップを利用する方法と Claris Connect で連携になります。
連携する際に注意点があります。
- Asanaのアカウントが必要です。
- API連携に制限があります。詳細は下記になります(*2)。無料は1分間の最大リクエストは150回です。それに対してプレミアムは1500回です。
プラン | 無料 | プレミアム |
最大リクエスト/分 | 150回 | 1,500回 |
- FileMaker を使用する注意点は前回のブログ「第1回〜 Claris Connect とBoxの連携〜」をご参照してください。
フローの詳細
手順は下記になります。
- ステップ1は「Schedules」というトリガーです。毎日11時に更新をかけます。
- ステップ2はAsanaからタスクを取得
- タスクIDを指定します。
- Asanaにログインします。ログインできたら「Continue」を押します。
- FileMaker のファイルに同じタスクIDを検索します。
クエリーは下記のようにJSON形式で書かれています。検索値はステップ2のIDになります。(ログイン方法とステップのデータの使用は「第1回〜 Claris Connect とBoxの連携〜」を参照してください。)
- 今回は「If」を使用します。もしステップ2のタスクが「完了」になったら次のアクションを指定します。ここに「Text:Includes Case Sensitive」を使用していますが、日本語には大文字、小文字の区別はありませんので、英語や他の言語を使う方は要注意です。
- Asana側にそのタスクが「完了」になったら完成FLGと進捗を編集します。
- フロー実行前(「完成FLG」が0で進捗は「作業中」です。)
フロー実行後(完成FLGと進捗フィールドは更新されました。それぞれ1と完了になりました。)
まとめ
今回は Claris Connect でAsanaと FileMaker との連携を簡単に作成することができました。 FileMaker とAsanaの連携によって定時にタスク更新することで、会社全体のタスクの進捗を、プロジェクト毎で把握することができます。問題点のあるプロジェクトを迅速に発見し、対応することができます。
プレミアムプランやビジネスプランにすると様々な機能が使えるようになります。タイムラインやレポートなどの機能は管理者にとっては便利な機能ではないでしょうか。
次回は弊社で試したTwitterとの連携について、説明していきたいと思います。
参考:
- Asanaの料金プラン:https://asana.com/ja/pricing
- Asana APIの制限:https://developers.asana.com/docs/rate-limits