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文章で検索できる!!Claris FileMaker(ファイルメーカー)2025の自然言語検索がすごすぎた

URL : https://www.claris.com/ja/blog/2025/announcing-the-2025-release-of-claris-filemaker

赤枠を見て「ん?」となった人も多いと思います!
この機能、使ってみるとメチャクチャ便利でした!

「どう便利なん?」と思ったあなたへ。
このブログで実際に使ってみた結果と、どこがスゴいのかをわかりやすく紹介します!

前置き

この機能は、2025年7月9日にリリースされた FileMaker Pro 2025(v22.1)以降で利用できます。
本記事では、Mac版・ローカル環境にて検証を行った内容に基づいてご紹介しています。

今回は、OpenAI の ChatGPT API(gpt-4o)を使用する構成で解説します。
オンプレミス環境でローカル LLM(例:Ollama)を活用する方法もありますが、そちらは別記事でご紹介予定です。

💸APIの料金について(要注意)💸
OpenAIのAPIは有料サービスです。
少額の利用なら月数百円~でも使えますが、繰り返しAPIを呼び出す処理では注意が必要です。

💡事前に 料金表(公式) を確認しておくのがおすすめです!

事前準備

まずAPIキーが必要なので、それを取得していきます。
以下のサイトにアクセスして、構築を始めるを選択します。

https://openai.com/ja-JP/api

開発者用プラットフォームが開くので、
右上からログイン、もしくはサインアップを行ってください。

ログインしたら上のDashboardを選択します。

API keysを選択します。

選択するとAPIキーの設定画面が出てくるので、
その画面の「Create new secret key」を選択します。

APIキーの新規作成画面が開くので、Nameに指定の名前を入力します。
入力したらCreate secret keyを選択して作成します。

作成するとAPIキーが表示されるので、これをコピーしてDoneを選択します。
※この画面でしかAPIキーは表示されません。必ず安全な場所にコピー&保存してください。

APIキーの取得については以上です。
では、このAPIキーを使用して、早速機能の説明に参ります!

※APIを実際に利用するには、OpenAIの有料アカウントが必要です。
クレジットカードなどの登録が必要になりますが、詳しい手順はOpenAI公式ページをご確認ください。

スクリプト設定

まずFileMaker Pro 2025を起動して、
今回の検索機能を試してみたいファイルを開きます。

本ブログ内では例として検証用のファイルを使用します。
※サンプル用に自動生成された架空情報を使用しています。

スクリプトワークスペースを開いて、以下のようにスクリプトの設定を行います。
※あくまで一例となります。

設定のポイントは以下になります。

1:AIアカウント設定

このステップで設定されたアカウントを使用して、
AI関連のステップを実行していきます。

設定内容は以下になります。

アカウント名:自由に入力。今回は例としてtestというアカウント名で設定。
モデルプロバイダ:Open AI
APIキー:事前にコピーしておいたAPIキーを入力。

2:自然言語で検索実行

ここが本ブログの主題です!
以下のように設定します。

アカウント名:AIアカウント設定で指定したアカウント名を入力。
モデル:gpt-4o
プロンプト:AIに送信する自然言語の質問を入力。
取得:検索結果

今回はカスタムダイアログで入力した質問を$testに格納している状態です。

ここまで設定すれば検索機能が使用できると思います!
早速機能を試してみましょう!

機能検証

まずAIに以下の質問を投げてみます。

>住所が東京都で、取引先区分が仕入先

この質問でAI検索を実行すると、
取引区分が「仕入先」かつ住所に「東京」が含まれているデータが、しっかり表示されました!

わざわざ検索項目をいちいち指定して、
「あれこれ条件を設定して…」なんてしなくても、 これだけで一発検索できるのが本当に便利!
しかも、どのテーブルでも使えるので、汎用性も抜群です。

ただし、質問文が曖昧すぎると、うまく検索できない場合もあります。
たとえば次のような入力では、思ったような結果が得られません:

>東京都の仕入先を表示

これは、先ほどと同じデータを表示させたい意図ですが、
この質問で検索すると、明らかに条件が緩くなり、余計なデータも含まれてしまいました。

では、どう質問すればうまくいくのか?
ポイントは、具体的にフィールド名を入れてあげることです。
もう一度、うまくいった質問を見てみましょう:

>住所が東京都で、取引先区分が仕入先

このように、「住所」や「取引先区分」といった実際に存在するフィールド名を明記してあげると、
AIが正確に意味を理解し、住所=東京都/取引先区分=仕入先 という条件で検索してくれます。

  
ちょっとした注意点:メールアドレスの検索について

AI検索はかなり便利なんですが、メールアドレスのように「@」を含む文字列を検索したいときに、うまく動作しない場合があります。

たとえば、次のような質問をしてみます:
>メールアドレスがlsakamoto@yahoo.comの顧客を表示

この質問で検索を実行してみると、データが存在するにもかかわらず、何も表示されません。

  

📌 試しに ” ” をつけてみたが…

>メールアドレスが “lsakamoto@yahoo.com” の顧客を表示

このようにダブルクォーテーションで囲んでみても、結果は変わりませんでした。
おそらく、AIが「@」や「.」などの特殊記号を含む文字列を正確に条件として扱えていないためだと考えられます。
現時点では、メールアドレスを検索条件に含める処理は、自然言語検索では安定して動かない可能性があります。

まとめ

「住所が東京で仕入先だけ出して」と言うだけで、
条件検索ができちゃう。

こんな時代、ちょっとワクワクしませんか?

まだ完全ではないけど、
“人に話すようにデータを扱える”未来がすぐそこに来ている感じがします。
これからのアップデートにも期待しつつ、ぜひ一度試してみてください!

参考サイト

https://www.claris.com/ja/blog/2025/announcing-the-2025-release-of-claris-filemaker

TUBA

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