FileMaker でラベルプリントしてみた

みなさん突然冷蔵庫が壊れて、キャンプ用の保冷ボックスで耐え忍んでいる忍耐型 FileMaker エンジニアの丸山です。
節約で始めたキャンプ役に立ったよ!

今回は、FileMaer からラベルプリンターにバーコードを出力してみたので報告したいと思います!

ラベルプリンターとは

宅配便の宛名や食料品の値札などに広く使用されているラベルを専用に出力するプリンターがあります。

ラベルに印刷するためのプリンターで、通常のプリンターと異なる点は、ラベルロールを給紙する装置、ラベルをカットできる装置が付いている物もあり、ラベル出力に特化したプリンターです。

印刷位置がずれないように、ラベルの状態をセンサーで感知して位置を調整しているなどの細かい制御がされています。

SATO スキャトロニクスCL4NX-J Plus

SATOスキャトロニクスCL4NX-J Plusに出力しました。

FileMaker からSBPL(プリンター制御用のコマンド)が記述されたデータをプリンターに送って出力します。

SBPL

SBPL(SATO Barcode Printer Language)とは、(株)サトーのバーコードラベルプリンタを制御する共通コマンドのことです。
単純なラベルから複雑なラベルまで、色んなレイアウトのラベルを印刷する事ができます。
複数のSBPLコマンドを組み合わせることで、文字、バーコード、グラフィックを印刷しています。
文字の大きさ、方向指定、罫線、白黒反転などの修飾機能を指定して印刷する事ができます。

SBPLの一例です
□A□A1V00500H0800□ID00WK                
□%0□V0080□H0300□P00□L0102□KDBバーコードテスト
□%0□V0200□H0300□BG02110>ABC12345568
□%0□V0040□H0250□FW0202□V0300□H0500
□Q000001Z

□は印字する際の命令が記述されている事を示す目印になります。
例えば A はデータの開始を意味します。この記号は FileMaker のスクリプトではChr(27)で表す事ができます。

代表的な命令を説明していきます。

① 用紙サイズ指定で ②高さ500ドット ③幅800ドットを指定しています。
 この時に単位がドットですので注意してください。

■文字列

①回転指定で0度(回転なし)を指定、②横200ドット ③縦300ドットから印字を開始します。
④文字間のピッチがゼロ、⑤横方向、縦方向の倍率指定、⑥KDは縦横40ドットの漢字フォント指定です

■バーコード

①回転指定で0度(回転なし)を指定、②横80ドット ③縦300ドットから印字を開始します。
④CODE128バーコードを指定、バーの幅02、高さ110を指定⑤種類128Aを指定しています。
ABC1234568のバーコードが作成されます。

■枠

①回転指定で0度(回転なし)を指定、②横40ドット ③縦250ドットから印字を開始します。
④縦線幅02、横線幅02を指定、⑤高さ300ドット、⑥幅500ドットで枠を印字します。

■実際に印字されたものです

印字の指定方法にはこれ以外にもありますが、詳しくはプリンターのリファレンスを参照いただければと思います。

FileMaker からの出力

以下のスクリプトを Windows 環境で作成して出力をおこないました。


スクリプトの説明
3行目:ラベルの情報を変数に設定しています。この時コマンド記号は Char (27) を使用しました。
5~10行目:オブジェクトフィールドに shift_jis 形式で格納し、ファイルを書き出しています。
15行目:プリンターのIPアドレス宛にファイルを転送するコマンドを作成しています。
-S : IPアドレスを使用する場合に記述します。
-P raw : rawは印刷データを滞留せずにプリンターへ送信します。
18行目:コマンドを実行しています。

まとめ

FileMaker でラベルプリントが出来る事がわかったかと思います。
今回は簡単なラベルでしたが、基本を押さえていればプリンターのリファレンスを見て理想に近いラベル出力も可能です。

リファレンスを見るのは苦手だった人も一個でも出力できれば、その次は簡単です、皆さんもぜひチャレンジしてみてください。

QRコードには3つのボックスがあるのを気づいている方が多いのではないでしょうか。
このボックスは読取りを早くする為の目印でコードの位置を素早くするための工夫なのだそうだ。

(画像引用元:https://www.denso-wave.com/ja/technology/vol1.html

なにげに置かれている3個のボックスですが、このボックスを正しく認識するためには唯一無二の形状で
なければならず、世の中のチラシや雑誌、段ボールなどに印刷されている絵、文字などの面積比率を徹底的に
調べ、一番使われていない比率を突き止め今の形になったとの事。使わせていただいている身からすると感謝しかありませんね。

お仕事の合間にでも「QRコード開発ストーリー」を読んでみて下さい。
https://www.denso-wave.com/ja/technology/vol1.html

世の中を支えるエンジニアを目指して頑張るぞー!それではまた。

参考

1. サトー 
https://www.sato.co.jp/

2. DENSO
https://www.denso-wave.com/ja/system/qr/fundamental/

丸山

ひょんな事から FrameMaker の使い手から FileMaker の使い手へ。なによりも嫁が怖い、すきなYouTubeは「もちまる日記」とはっきり言える。いまどき九州男

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