
【新機能】GetTextFromPDF関数でPDFを劇的進化!Claris FileMaker(ファイルメーカー)2025


URL : https://help.claris.com/ja/pro-release-notes/content/index.html
Claris FileMaker 2025がリリースされ、開発者の間で大きな話題となっている新関数 GetTextFromPDF()。これまで手作業や外部ツールに頼るしかなかったPDF内のテキスト抽出が、FileMaker単体で可能になるというのです。
過去のリリースで追加された GetLiveText 関数、GetLiveTextAsJSON 関数がありましたが、残念ながら Mac のみの対応でした。
今回の GetTextFromPDF()関数はWindows でも利用が可能ですので、使いかた次第では、様々な活用ができそうです。これは本当に画期的なこと!
今回は、この新機能を実際に使ってみて、その実力と可能性を徹底的に探ってみました。
目次
新関数「GetTextFromPDF」って一体何ができるの?
「指定されたオブジェクトフィールドの PDF ファイル内のテキストを返します。」と記述されており、その説明通り、PDFの内容をテキストで取得することが可能となります。
ただし、暗号化されたファイルやPNGなどの画像、スキャンされたドキュメントの場合は読み取れないので注意が必要です。
使い方は、下記のようにオブジェクトフィールドをGetTextFromPDF()で囲むだけ。

URL : https://help.claris.com/ja/pro-help/content/gettextfrompdf.html
【準備編①】さあ始めよう!PDF抽出のためのフィールド設定
検証始める前に、PDFファイルを格納するフィールドと抽出したテキストを表示する計算フィールドを用意しました。
シンプルですが、ここがデータ活用の第一歩です。

【準備編②】設定したフィールドをレイアウトに配置しよう!
FileMakerのレイアウト上にPDFを格納するオブジェクトフィールドと、抽出結果を表示する計算フィールドを配置しました。
直感的な操作で、すぐに準備が整います。

【実践編①】衝撃!PDFからテキストが瞬時に現れる瞬間
いよいよ本番です。PDFファイルをオブジェクトフィールドに格納してみると、計算フィールドにPDF内のテキストが瞬時に表示されました!
PDFのレイアウトに沿って綺麗にテキスト化されていることに感動です。

【実践編②】複数ページのPDFも楽々対応!
さらに、複数ページにわたるPDFでも試してみました。結果は期待通り!
2ページ目以降のテキストもきちんと連結して抽出され、全く問題ありませんでした。
これは実務で非常に役立ちそうです。

【徹底検証】暗号化PDFは?画像PDFは?気になる結果を公開!
次に、パスワードで暗号化されたPDFを試してみました。
結果は「?」と表示され、テキストは抽出されませんでした。プレビューも表示されません。
今回画像はのせておりませんが、画像PDFも同じく「?」と表示されました。
これは関数の限界ですが、逆に「暗号化されているかどうかの判定」に使える可能性も感じました。
画像はパスワードで暗号化されたPDFの結果になります。

【真価発揮】「探す」から「見つかる」へ!PDF全文検索で業務が激変
この機能の最も感動的な点は、抽出したテキストがFileMakerの標準検索機能で利用できることです。
これにより、大量のPDFの中から特定のキーワードを含むファイルを瞬時に探し出すことができるようになりました。
実際に「株式会社ABC」というキーワードで検索してみたところ、5件のレコードから関連する2件をあっという間に絞り込むことができました。
これは、まさに「探す」という行為が「見つかる」に変わる瞬間です!
検索前の状態です。

検索モードに切り替えて“ABC”というワードが入っているものを検索実行すると・・・

5件から2件に絞られました。

【おまけ】資格試験の学習ガイドをテキスト化
新しい認定資格試験がはじまりました。レベルごとに学習ガイドが公開されるようになりました。
学習ガイドの20ページ程度あります。このPDFを処理した場合、どのくらい速度でテキストができるのかを試したところ、数秒でテキストができました。
処理速度も早く、大量 PDF に処理も効率よく処理できそうです。
【無限の可能性】あなたの業務はGetTextFromPDFでどう変わる?
この一つの関数が、私たちの業務にどれほどのインパクトを与えるか、具体的なシナリオを想像してみました。
請求書・見積書のデータ化
PDFで受け取った請求書の金額や品番を自動で読み取り、手入力をゼロに!入力ミスも激減しそうです。
契約書管理
大量の契約書PDFの中から特定の条文やキーワードを検索。リーガルチェックが格段に迅速化し、弁護士費用も削減できるかも?
ナレッジベース構築
社内のマニュアルや報告書をPDFのまま蓄積し、必要な情報をいつでも全文検索できる社内データベースを構築。情報共有がスムーズになります。
改めてリリースノートを読むと、

URL : https://help.claris.com/ja/pro-help/content/gettextfrompdf.html
とあります。つまり、この機能は 膨大な PDF をテキスト化し、RAG の構築を想定されていますので、この機能については、別途の記事で紹介予定ですので、お楽しみに。
FileMaker 2025で、データ活用の新しい扉を開きましょう!
この関数の詳細については、Claris公式のリリースノートをご確認ください。https://help.claris.com/ja/pro-release-notes/content/index.html
参考サイト
- Claris FileMaker Pro リリースノート
URL : https://help.claris.com/ja/pro-release-notes/content/index.html - Claris FileMaker Pro ヘルプ-GetTextFromPDF
URL : https://help.claris.com/ja/pro-help/content/gettextfrompdf.html